中期計画(第4次5カ年計画)

第4次中期計画(2017年4月~2021年3月)策定方針

更なる成長と創造、地域貢献(地域を耕す)を目指して

 私たち「北摂杉の子会」は、1998 年2月に法人を設立、「地域に生きる」という理念の下、「地域・一般化」「広域・特化」という二つのミッションに基づいて、法人経営を行ってきました。
 この法人の理念とミッションの実現に向けて、1999年4月の生活施設「萩の杜」開設以降、障がいのある人たちのニーズに向き合いながら、必要とされる支援サービスの創造と提供を行ってきました。
 法人設立から18年を経過した今、「地域の中で、障がいのある人たちが継続して普通の暮らしができるための必要とされる支援サービスを創造する」という私たちの理念とミッションに基づいた支援サービスの創造と福祉事業所の整備を積み上げる中で、必要最低限の機能は実現しつつある段階に入ったと考えています。

 第4次中期計画作成にあたっては、社会福祉法人・福祉事業所を取り巻く経営環境につての認識を深める必要があります。現在の社会福祉法人・福祉事業を取り巻く経営環境は、社会福祉財源問題を中心として、大変厳しい状況にありますが、消費税の再延期(2019年10月の予定)により、更に財源問題では、厳しさを増してくると思われます。
 すでにその財源確保について、国や福祉関係団体等の関係者の中では、福祉サービスの利用に際しての利用者からの応能負担や介護保険の財源活用など、議論が始まっています。
 また、福祉人材の確保についても厳しい状況が続いていることから、新規事業の立ち上げに伴う施設整備補助金の確保や人材の確保は厳しくなると予想されることから、第4次中期計画の策定にあたっては、そのリスクを十分に踏まえた検討が必要となります。
 一方国の福祉政策に目を向けると、財源確保が厳しさを増す中で、全体的なバランスを考えた報酬単価の設定から、重点施策へ報酬単価や加算を厚くする傾向が顕著になっています。
 具体的には、重度障がい者、特に強度行動障がい者に対する支援の重視、就労系事業に対する成績主義・実績主義に基づく加算の強化、福祉専門職員の積極的配置に対する加算の強化などが上げられます。
 増々増加する発達障がいのある人たちのニーズに対応する対策も強化されることが予想されます。また、障がい福祉政策の流れは、施設などのいわゆる「箱もの福祉」から地域ベースでの支援(在宅支援)へとその流れが加速されることが予測されます。
 そして、障がい・高齢福祉、保育、医療領域の垣根が増々低くなっていくことも予測されます。
「障害者虐待防止法」や「障害者差別解消法」の施行により、利用者への人権への配慮、障害特性の理解に基づいた支援と環境の提供(合理的配慮)、意思決定の支援など、利用者のニーズを中心に据えた支援など、支援者にはより専門性の高い支援と対人援助専門職としてのより高い人権意識と倫理観が求められます。法人としては、より質の高い人材の確保と育成に注力しなければなりませんが、組織マネジメントとしての「人的資源の開発・管理」について、第4次事業計画作成作業の重点検討課題としなければならないと思います。
 国が進めている社会福祉法人改革で求められている組織ガバナンスの強化や地域貢献の推進は、「公器としての社会福祉法人」の原点に立ち戻ることを示唆しています。私どもの法人としては、法人設立以来そのことを法人経営の原点としてきたと自負していますが、より一層の努力を積み上げる必要があります。
 「制度に従うのではなく、制度を活用する」、「制度に向き合うのではなく、ニーズに向き合う」という法人経営のミッションというべき視点で、特に大変重い知的障がいのある人たちや発達障がいのある人たち、重い知的障がいと身体障がいのある人たちの支援に取り組んできましたが、前述したように国の福祉政策の流れは私たちにとって追い風となっています。

 第4次中期計画の策定にあたっては、法人の理念・ミッションとともにこの法人経営の視点を含めたビジョンを提示したいと思います。また、法人のステークホルダーとしての地域住民(納税者)のニーズへの対応、情報の発信も重要な課題になると思っています。第4次中期計画策定のキーワードとして、「更なる成長と創造、地域貢献(地域を耕す)」を掲げました。このキーワードは第4次中期計画のビジョンを考える上での枠組みとなります。
 前述したように法人開設から18年経過し、私どもの理念とミッションに基づく経営を通して、障がいのある人たちに対する支援については、まだまだ不足している支援サービスがありますが、一定の機能が整えられたと思っています。ここに掲げた「更なる成長」が意味するところは、「更なる質の磨き上げ」であります。
それは、マネジメントの質、財務の質、支援の質、人財の質、設備・環境の質、パートナーシップの質の更なる磨き上げを意味しています。
「更なる創造」は、利用者、地域のニーズをベースとして、不足している支援サービスの創造を意味しています。この「更なる創造」は制度にない新たな支援サービスも含めての「更なる創造」です。「更なる地域貢献(地域を耕す)」は、上述した「更なる成長と創造」を通しての地域貢献を意味していますが、私ども法人の強みを活かしての地域貢献であり、その領域でのリーディング法人を目指すことにあります。
 また、カッコつきで「地域を耕す」としましたが、法人理念である「地域に、生きる」の具現化、即ち「地域の中で、障がいのある人たちが普通の暮らしが継続できる社会の実現」に向けて、様々な団体や機関、人びととの連携、パートナーシップの構築を目指すという意味です。

 今回の第4次中期計画の策定にあたっては、若手中堅職員を中心とした中期計画策定プロジェクト(5名程度)を組織し、法人内外のニーズや実践、福祉制度の動向などの調査(視察)を通して、先ず第4次中期計画の「ビジョン」の策定しました。その後、その「ビジョン」をベースに、各事業所においての議論を通して、具体的な計画案に落とし込み、運営会議、経営会議での検討を通してまとめました。

第4次中期計画ビジョン
更なる成長と創造、地域を耕す(地域貢献)
①実現します、生涯にわたる地域での暮らしを。
②目指します、人権を守る砦となることを。
③つくります、働く人のチャレンジと成長を支える組織を。
④耕します、やさしさあふれる地域を。
⑤構築します、健全でタフな財務基盤を。

 

【中期事業方針】

  1. 生涯にわたる地域での暮らしの実現。
    ニーズベースでの支援
    1.制度に無いからでなく、もれない支援を提供できている
    2.重度・高齢化に対応できる
    3.利用者満足度96%を常に維持する
    生涯にわたる支援
    1.早期から看取りまでの支援が提供できている
    2.一人暮らしやグループホーム等での多様な暮らしの実現推進
    地域で豊かに暮らす事が出来る支援
    1.地域生活支援(地域生活支援センター・居宅介護・余暇支援・訪問看護・行動援護、重度訪問介護等)の実施と拡充
    2.地域の他機関とのパートナーシップを更に強化する
    (複数の連携会議や共同企画の実施ができている)
  2. 人権を守る砦となる。
    質の高い意思決定支援
    1.全事業所での「表出コミュニケーション支援(PECS等)」の確立
    2.全利用者の意思決定支援会議が開催されている
    3.本人中心主義(パーソンセンタード)の追求
    利用者、保護者の高齢化を見据えた支援の創造
    1.成年後見制度の連携等による推進
    2.介護・医療機関とタッグを組む
    ⇒介護・医療機関の双方と協働企画を実施
    権利擁護・虐待防止で日本一
    1.合理的配慮に基づく支援の追求
    2. 「利用者自らの権利を知り、守る(セルフ・アドボカシー)」への支援の追求
    3.権利擁護・虐待防止委員会の発展
    ⇒権利擁護・虐待防止委員会活動の実践発表等の全国発信と連携
    4.地域住民向け勉強会の定例実施
  3. 働く人のチャレンジと成長を支える組織。
    職員が活き活きと働ける風土
    1.職員の多様な働き方(時短・子育て・介護・闘病勤務・復職・障がい者雇用・在宅勤務)を推進する
    2.職員満足度の高い職場となる(満足度調査の実施)
    3.法人内外・海外の活発な人材交流・研修
    4.働く人の心身健康増進を組織的に取り組んでいく
    働く人が成長できる組織
    1.戦略的なジョブローテーションの稼働と定着
    2.職員のキャリアパスの確立(専門職制度の確立)
    3.法人内外・海外研修の充実
    チャレンジする組織
    1.女性マネージャーの積極的登用
    2.横断的なプロジェクトチームが複数できている
    3.法人戦略を担う新たな部署の創設 ⇒ 「地域を耕すプロジェクト」の創設
  4. やさしさあふれる地域を耕す。
    地域のすべての人たちから信頼・必要とされる法人
    1.地域に還元できる実践の発信
    (コンサルテーション、市民向け講座)
    2.やさしさあふれるコミュニティーの共創
    ⇒障がい児・者を支える地域のコミュニティづくりやノウハウ提供などのサポートの実施
    3.互いに理解し合える地域づくり
    (地域のニーズ把握、出前講座)
  5. 健全でタフな財務基盤の構築。
    事業が持続可能となる安定した財源の確保
    1.各事業における収益目標の具体的な設定
    2.各事業の業務分析による固定費削減目標の設定
    戦略的投資ができる財務体質
    1.将来の新規事業のための財源が確保できている
    2.採用・人材開発への積極的な投資ができている
    職員一人ひとりが財務への興味を持つ
    1.財務に関する勉強会や研修の開催
    2.各事業所の財務状況について進捗管理を確実に進める

共通項目 第四次中期計画

 

地域一般 第四次中期計画

 

広域特化 第四次中期計画